
夜の通勤時間だけを使ってちびっとずつ読んでいる「ブロークン・エンジェル」ですが、昨日上巻を読み終わり、今日から下巻に突入しました。
通勤時間と言っても、朝の車内は混雑で読める状態ではないし、夜の帰りも時間帯によって読めるスペースがあったりなかったり、また電車が空いていても自分が読める状態でなかったり(=アルコールの影響により読書不能)・・・。 従い、かなりゆっくりしたペースで読書しているわけでして、上巻を読み終えるのに10日ほど掛かりました。
それに、前作の「オルタード・カーボン」もそうでしたが、先がどうなるか知りたくて、前のめりに読みたいという思いより、ゆったり27世紀の世界観に浸ると言うんでしょうか、面白くないというのではなくて、自分にとってはそういう味わいの小説なんですね。
「オルタード・・」では冒頭のアクションから始まり、かなりバイオレンス色が強く、主人公のタケシ・コヴァッチが全編通じてハードボイルドしてましたが、本書でのコヴァッチは、少なくても上巻までは非常に慎重且つ大人しく(?)目的のために行動しているという印象。 カッタるいとも言えますが、スローな展開故に繊細に構築された世界をじっくりと楽しめてはいます。
でも下巻に入ってすぐに、進化した有機体兵器ナノ・ウエアの攻撃を受け、同僚がスタックまで失うRD(リアル・デス)というショッキングな展開に・・・。
27世紀は意識はメモリー・スタックに記録され、肉体はスリーブと呼ばれ補強、交換可能な世界で、肉体的な死は「真の死」に非ずスタックの破壊が本当の死=RD(リアル・デス)となる。
これまで主人公は何度も死んでおり、本書では「オルタード・・」の時とは違うスリーブを纏っているという設定。 加えて、今回のミッションが成功した暁には、新しいスリーブがもらえるというのが、行動を共にするメンバーへの報酬の一つになっています。
さあ、下巻に入ってこれからいよいよサイバー・パンクの本領発揮となるか!
期待してます。