『SPACE BATTLESHIP ヤマト』

a0033530_2354268.jpg久しぶりに映画を観てきました。巷でとかく話題になっている『SPACE BATTLESHIP ヤマト』です。

TVアニメ「宇宙戦艦ヤマト」のオリジナルが放送されたのは、1974年から1975年に掛けての半年間。 リアル・ヤマト世代の私ではありますが、私にとっての松本零士は、宇宙戦艦ヤマトでなければ、銀河鉄道999でもなく、コミックの短編連作「ザ・コクピットシリーズ」の作家としての松本零士でした。 その中でも印象に残っている作品は「不滅のアルカディア」で、第二次世界大戦を舞台にした、ドイツ空軍のエース・パイロット、ハーロックと日本人技師、台場元の照準器をめぐる男の友情の物語でした。(「男おいどん」も面白かったけど・・)

何故、古い話を始めたかと言えば、当時リアルタイムで「宇宙戦艦ヤマト」をTVで見た時点で、超アナクロな舞台設定とステレオタイプな登場人物に、友人達となんちゅうトンデモアニメなんだ~と毎回放送の翌日に大学で談笑したことを思い出したからです。そんなアニメを、この2010年に実写映画としてリリースするということが暴挙(?)と言わず何と言おう、というのが一年以上前に製作発表された時の率直な気持ちだったからです。

この映画に対して、特にポスト・ヤマト世代からネガティブな意見や感想があるのは当然でしょう。 もともと戦場まんがを一つのテーマにしていた松本零士がメカやキャラクターデザインを担当したということで、アナクロ感は当然の帰結であり、トンデモ設定それこそが宇宙戦艦ヤマトの真骨頂なのですから、それをとやかくいうのは筋違いというもの。

一方で、私を含めたリアル・ヤマト世代としてとても気になるのは、やはり主役の古代進と森雪でしょうね。 古代進は完全に木村拓哉に乗っ取られてしまっていますし、森雪はと言えば黒木メイサにマッチするようにオリジナルの清楚な雪とは対角的な闘う女性の設定に変更。 でもTVアニメから35年以上経っているのですから、現在の同世代を反映させた点は必要な調整ということで、私は否定的には捉えていません。
ただ、退役していた古代進が服役し、そして副艦長になってヤマトの指揮を執る過程で、木村拓哉のキャラと、軍人としての古代進のキャラが彼自身の中で折り合いがついていなかったのではないか、それが演技に現れてしまっているのが気になりました。

早々と寝たきり老人になってしまった艦長は如何なものかとか、ガミラス星人・・あれはひどい、とか、デスラーは無理でも、スターシアは登場させて欲しかったとか、ツッコミどころは多々ありますが、懸念していた程には破綻していなかったと思います。
しかしながら、全編通じて盛り上がりどころがなくスピード感に欠けているのが、映画としては明らかな失敗どころ。 一年を掛けた銀河系外宇宙への航海を一本の映画に仕上げるという試み自体が、基本的に高すぎたハードルだったのかもしれません。
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  by risky_k | 2010-12-23 23:11 | risky_k's MOVIE/TV

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