『インセプション』

a0033530_19401053.jpgどちらかというと話題作と言われる映画はそれとなく敬遠し、結果的にマイナーな映画を観ることが多くなるという傾向にありますが、昨日久々に旬の話題作『インセプション』を満席の映画館で観ました。

それは映画の冒頭シーンから始まりラストシーンまで、フィッシャーの騙し絵に、時間という次元を加えて重層化された世界・・・。

夢の中の夢というプロットは以前からあるテーマながら、見事な編集手法でスクリーンに展開させた手腕が素晴らしい。 映画の世界に引き込まれていくうちに、徐々に、しかし確実に、観客の心も現実と夢の境界線が曖昧になっていき、ディカプリオ演じる主人公と同じように夢の迷宮から抜け出せなくなる。

これは観客に対して仕組まれた巧妙なトリックであり、複雑に張り巡らせた二段三段のパラレルワールドは、全てがラストシーンに向けた序章とも言えます。

ちょうどSF小説「オルタード・カーボン」他のシリーズを読んだ後だったので、現実世界とヴァーチャルワールドにおける時間流のギャップとか、スリーブ(ボディ)へ意識のダウンロードを繰り返すうちに、精神的障害を受け易くなるという設定とか、この映画とダブらせて、なるほどな~という感じ。
この映画に違和感なくすんなり入れたのは、頭がまだSF脳のままになっていたからかも・・・。

但し、夢世界の構築に全精力を使い果たしてしまったのか、現実世界レベルでのストーリーが力不足なため、心の奥には残らない作品となっているのが残念。
穿った見方をすれば、現世界と夢世界を曖昧化する必要があったため、判っていながらやむを得ない帰結だったのかも知れません。
[PR]

  by risky_k | 2010-08-02 19:44 | risky_k's MOVIE/TV

<< Sapphire Toxic ... IDケース&ストラップ >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE